チェンマイ滞在最終日の夕方、少し早めに予定していたスポットを巡り終えたので、旧市街から少し南にある銀の寺「ワット・シースパン」に行ってみることに。
当初は計画にいれていなかったのですが、あのまま帰っていたら後悔したこと間違いなしの美しいお寺でした。
あまり有名なお寺ではないかもしれませんが、チェンマイ観光の際にはぜひ足を運んでもらいたいスポット!
この記事ではワット・シースパンの歴史、アクセスや見どころ、拝観にあたっての注意点などをシェアしていきます。
ワット・シースパンとは
ワット・シースパン(Wat Sri Suphan)は1495年から1525年にかけて、チェンマイを中心に栄えていたラーンナー王朝の第11代ムアンケーオ王とシリヤワディ王太后によって建立されたと言われています。
2004年からの改修も経て、寺院が多いチェンマイでも異色の「銀の寺」として今なお旧市街の外れに佇んでいるお寺。
何と言っても見どころは全面銀細工で覆われたお堂で、銀細工職人が8年がかりで完成させた芸術作品でもあります。
ただし、実際には銀だけでなく、アルミニウムが多く使われているそう!
現在のような全面銀細工のシルバーテンプルになったのは実はごく最近のことで、2008年から2016年にかけて銀細工職人たちの手で改装されたそうです。
ワット・シースパンはチェンマイで伝統的に銀細工が盛んなウアライ(Wua Lai)地区という旧市街の外のエリアにあり、ワット・チェディルアンやワット・プラタート・ドーイステープなど、有名な寺院に比べれば知名度は高くなく、観光客はあまりいません。
歴史ある寺院でありながら、最近生まれ変わった新しい観光スポットにもなっている、これから注目度が上がっていくだろうお寺と言えますね!
ワット・シースパンへのアクセス
ワット・シースパンはチェンマイ旧市街からやや南に離れた場所にあります。
周辺にはホステルなど格安宿がいくつかありますが、ナイトマーケットからも距離があるのでワット・シースパン以外を目的に立ち寄ることのないエリア。(サタデーナイトマーケットからは近いので土曜日は通常より混雑します)
ただし、旧市街の南側にある出入口チェンマイ門からは徒歩約8分、トゥクトゥクを使えば約3分で訪れることができ、少しの時間で訪問することが可能です。
ちなみにボクもチェンマイ門からトゥクトゥクで向かいましたが、それほど大きなお寺ではないためか、運転手の方は知らないようでした。
トゥクトゥクやタクシーの運転手さんとはGoogle Mapで場所を示せば、十分に意思疎通は取れますよ!
ワット・シースパンを拝観
こちらがワット・シースパンの入り口。
入り口の門には「ENTRANCE FEE」とわかりやすく入場料がかかることが明記されていますね。
ただし受付らしい建物はなく、地べたに座っていたおじさんが受付係というわかりにくいシステム(笑)
しかもおじさんはたまにフラフラどこかへ行ってしまうので、その間に到着した観光客は気づかず入場してしまっていました。(後でおじさんに捕まって徴収されていましたが)
入場料(50バーツ:日本円で約150円)を支払うと上のようなシールを渡され、服のどこか目立つところに付けるよう指示されます。
シールと一緒に「STF(Silver Temple Foundation)」のロゴが入ったミネラルウォーターももらえました。
特にプレミア感はありませんが、チェンマイの有名なお寺を回っても何ももらったことがなかったので少しびっくり。
トゥクトゥクで移動していても汗が止まらないほどの熱気だったため、正直これはありがたい!
入り口から真っ直ぐ続く通路を進み、銀の寺へと向かいます。
夕日に照らされる「銀の寺」
こちらがチェンマイが誇る銀の寺「ワット・シースパン」の経堂(ウボーソット)です!
上から下まで銀一色のこのお堂は世界初のシルバーテンプルでもあるそうです。
タイでは日本とは異なり、お寺に金色がふんだんに使われていますが、銀色だとまた違った印象を受けますね!
ボクが到着したのは見学時間ギリギリの17時過ぎだったのですが、おかげで夕日が後光のように差していて、より一層神々しい雰囲気でした。
正面から経堂を見てみるとこのような感じ。
お堂の前に鎮座する仏様も全身シルバーで、どこか異世界感が漂います。
逆光で写真が陰ってしまっていたので、反対サイドからも撮ってみました。
こちらからだとお堂をくまなく覆っている銀細工の繊細さがよく分かりますね。
裏側に回ると銀盤に大きな絵が刻まれていました。
きっと何かしら意味があるのであろう仏教図。
ボクにはあいにくわかりませんでしたが、物語を想像しながらじっくり見ているだけでも楽しめます!
お堂内を見学&注意点
再びお堂の正面へ。
このお堂はラーンナー朝時代からの仏教上のしきたりにより、残念ながら堂内は女人禁制だそうです。
お堂の周りや内部に続く階段はよく見ると波を表現しています。
階段に沿って彫られている銀細工には舟があしらわれており、全体でひとつの作品(お寺にこの表現が適切かわかりませんが)になっていることがわかりますね。
階段をのぼった先には金色に輝く仏様が!
もちろんお堂の内部も銀細工でびっしり!
内部はそれほど広くありませんが、そのおかげというべきかひっそりとした神秘的な雰囲気が漂っています。
壁や天井、床一面を銀細工が埋め尽くしており、それら一つ一つをじっくり眺めているといくら時間があっても足りなそう。
ただし、お堂内も熱がこもって蒸しているので、長時間いるのは少ししんどいかもしれません。
ガネーシャ神&シリヤワディ王太后像
ワット・シースパンの見どころは銀細工のお堂だけではありません!
お堂のすぐ隣には、こちらも銀一色のガネーシャ神と金銀のねずみの像があります。
ガネーシャと言えば、太鼓腹の人間の体に頭が象という異形神で、商業神・学問神でもあるヒンドゥー教の一柱。
日本の神仏混合のように、タイでは仏教とヒンドゥー教の混合があるのでしょうか?
ちなみにボクがガネーシャを知ったのは、水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ」でした!
きっとボクと同じという方も多いのではないでしょうか。
ねずみにはネックレスのようなものがぐるぐる巻きにされていましたが、何か意味があるのでしょうか……?
ガネーシャ神のすぐ隣にはシリヤワディ王太后の像があります。
ワット・シースパンのウボーソットは彼女の要望により建立されたと言われているので、その功績を讃えてということでしょうか。
こちらはなぜか銀細工ではありませんでしたが、多くの花が供えられ、大事にされている様子が伺えました。
ワット・シースパンのまとめ
個性的なお寺が多いチェンマイでも異色の銀の寺「ワット・シースパン」は、その名にふさわしい美しさと見応えのあるスポットでした!
今回は夕方に訪れましたが、日中や夜にはまた違った表情の銀の寺が拝めそうなので、次回もまた来たいと思います。
仏教のしきたりで女性はお堂内部を見られないのが残念なところですが、外観だけでもその見事な銀細工をぜひ見ていただきたい!
まだ知名度の高くないお寺ですが、これから注目度が上がるのは間違いなし!
ワット・シースパンのまとめ ※ボクの主観での評価です
- ロケーション チェンマイ観光の中心からは離れるが、その分空いている
- 一人でも楽しめる? 一人の方が繊細な銀細工もゆっくり楽しめるかも!
- 満足度 穴場になっているので、じっくり見学することができる
- 日本語 必要なシーンはないと思うが、日本語はまったく通じない
ワット・シースパンの基本情報
住所 | Wua Lai Rd, Haiya Sub-district, Mueang Chiang Mai District, Chiang Mai 50100 |
営業時間 | 6:00〜18:00 ※土曜日のみ23:00まで |
見学料 | 50TB(約200円) |
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