【座喜味城跡】戦国時代の城はダンジョン風!?|戦火から蘇った世界遺産の駐車場&雨天観光の注意点

モッシュ

5月末、梅雨ど真ん中の沖縄本島を旅行してきました!

沖縄本島東海岸の世界遺産「勝連城跡」を巡った後、車を走らせ、今度は西海岸にある世界遺産「座喜味城跡(ざきみじょうあと)」へ。

あいにくの雨天ではあったものの、精巧な石垣と城壁上からの眺望は見応え抜群で、訪れたかいがありました。

この記事では、座喜味城跡の見どころやアクセス、駐車場、参拝にかかる所要時間や雨天観光時の注意点をご紹介していきます。

目次

座喜味城跡とは

座喜味城跡

座喜味城跡(ざきみじょうあと)は、沖縄県中頭郡読谷村の高台に建つグスク跡です。

築城の名手として名高い護佐丸(ごさまる)の築いた城であり、沖縄県のグスクの中でも城壁の石積みの美しさは随一と言われる名城として知られています。

護佐丸の築いた城としては、逆臣・阿麻和利への備えであった「中城城(なかぐすくじょう)」も有名ですが、座喜味城は護佐丸が中城城へ移封されるまでの居城として使われました。

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座喜味城跡も中城城跡も世界遺産&日本100名城(座喜味城は「続」ですが……)に選ばれるほどの名城です!

座喜味城の城壁上からは中頭地方を一望することができ、この地域一帯を治める上で重要拠点でした。

その証拠に、発掘調査時の出土品として16世紀のものも見つかっており、15世紀に活躍した護佐丸の時代以降も座喜味城が使われ続けていたと考えられています。

近現代の座喜味城跡

太平洋戦争末期、読谷村の海岸から沖縄への攻勢を開始した米軍に対して、日本軍は飛行場を守るため座喜味城に高射砲陣地を築きました。

高台に位置し、海上までを見通すことができる座喜味城は、近代になっても軍事的な要所であったのです。

その結果、米軍に軍事拠点と見なされた座喜味城は、1944年10月の沖縄大空襲で壊滅的な被害を受けることになってしまいました。

戦後は米軍のミサイル基地として活用され、1972年の沖縄本土復帰まで、貴重な史料としての扱いを受けることができなかった座喜味城ですが、本土復帰と同時に国指定史跡となりました。

発掘調査と修復作業を受けた座喜味城は、2000年にユネスコ世界文化遺産(勝連城、首里城などともに)、2017年に続・日本100名城に選ばれる名城として蘇っています。

座喜味城跡へのアクセス

座喜味城跡は読谷村のほぼ中央に位置しています。

周辺には沖縄の文化を実際に体験できる「体験王国むら咲きむら」や伝統工芸であるやちむんを扱う工芸村「やちむんの里」などがあり、お子様連れの旅行にぴったりのスポットが多いですね。

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むら咲きむらはアソビューで前売り券を購入すると割引があるので、チェックしておくといいですよ!

車・レンタカーの場合

那覇空港から座喜味城へは車で約1時間の道のり。

国道58号線をひたすら北上し、県道12号線へ入るルートが一番シンプルで迷わず行くことができます。

国道の渋滞を避けて沖縄自動車道を使った場合、石川ICが最寄りになりますが、走行距離が10km伸びる&そこまでしても所要時間はほぼ同じなので、あまりおすすめはしません。

路線バスの場合

那覇からは沖縄バス、琉球バスのどちらかを利用することになります。

読谷線29・62番であれば、喜名経由で座喜味バス停・上地バス停下車、徒歩約10分の道のりなので、比較的無理のないルートでしょう。

読谷線28線であれば、楚辺経由で高志保入り口バス停下車、徒歩約20分とやや遠くなります。

どちらのパターンでも所要時間は約2時間と、車の倍はかかるため、余裕を持ってスケジュールを立てる必要がありますね。

座喜味城跡の駐車場

座喜味城跡

座喜味城跡には駐車場が複数あり、いずれも無料で駐車することができます。

座喜味城跡に近いのは南駐車場 or 隣接するビジターセンター「ユンタンミュージアム」駐車場になります。

城郭を挟んで反対側には北駐車場もありますが、やや離れている上に座喜味城入り口とも逆。

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基本的には南駐車場を利用するつもりでいれば問題ないかと思います。

座喜味城跡を巡る

ここからは座喜味城跡の見どころを紹介していきます。

ちなみに座喜味城跡は世界遺産でありながら無料で見学できる珍しい史跡ですが、周囲に照明はなく、日没後の見学は難しいので注意が必要です。

座喜味城跡

こちらが座喜味城の正門。

南駐車場からはなだらかな坂道が高台に建つ座喜味城の城内へと伸びています。

他のグスクと比べてそれほど大規模なものではありませんが、異様な形状でありながら綺麗に積み上げられた石垣が目を引きます。

座喜味城跡

座喜味城の城壁は緩やかな曲線を描いて建てられており、本土の城ではまず見かけない形状。

もちろん護佐丸の芸術的センスによるものではなく、様々な角度から敵を攻撃できるという軍事的な狙いと、粘土質の弱い地盤に建てられている城壁の耐久性を高める目的があったようです。

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どうりで足元がネチョネチョすると思いました……。
雨上がりには汚れても良い靴を履くのがおすすめです。

座喜味城跡

門の周辺もなんだかグネグネと曲がって見えますね。

石垣は「あいかた積み」と「布積み」という二つの手法で組み上げられており、これは同じく護佐丸の築城した中城城跡でも見られる手法です。

座喜味城跡

城門をくぐってすぐのところに、これみよがしに奥へと誘う脇道があったので進んでみると……。

座喜味城跡

まさかの行き止まり!

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実はこれも敵を欺くための「武者隠し」と呼ばれる仕掛けなんです!

城壁上から雨のように矢を射かけられながら必死に進んだ中、たどり着いた先が行き止まりだったら絶望してしまいそう……。

脇道の入り口地点からは奥がちょうど見えないので、先がどうなっているか気になったのですが、それすらも罠ということだったのですね。

座喜味城跡

座喜味城の城壁には不思議な植物が生えていました。

まだら模様の小さなサボテンのようにも見えるこの植物は何でしょう……?

座喜味城跡

城内はどこも粘土質の赤土からなる地盤で、雨が降った後はかなりぬかるみます。

ところどころに敷かれている石畳も含めて滑りやすいので要注意。

上の写真の二つ目の門をくぐると座喜味城の最奥です。

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小ぶりな城のため、駐車場からここまで10分ほどで到達しました。

座喜味城跡

二つの郭からなる連郭式の座喜味城ですが、入り口から見て奥の郭には建物跡があります。

礎石跡のようなものが並んでいるだけなので、かつての様子を想像するのは難しいかも。

座喜味城跡

奥の郭では城壁の上に登ることができます!

中城城跡の城壁は幅が狭かったのですが、座喜味城は地盤が悪いため城壁は分厚く築かれています。

意外と足元はしっかりしているので安心。

座喜味城跡

城壁上から読谷村を一望!

周囲には高い建物が無いのでかなり遠くまで見通すことができました。

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築城当時もこんな景色だったのかなと思うと、歴史ロマンを感じますね!

座喜味城跡

奥の郭から手前の郭を見下ろした図。

あまり大きくはない座喜味城ですが、本土の城ではまず見ないような構造ですよね。

お城というよりは、ゲームのダンジョンに迷い込んだような雰囲気。

座喜味城跡 雨天観光の注意点

座喜味城跡

琉球戦国時代のグスク「座喜味城跡」の見どころを紹介してきましたが、ここでは雨天観光の場合の注意点、雨が降っていても行くべきなのかについて触れたいと思います。

結論から言えば、「雨なら座喜味城跡は諦めるのもアリ」ということになります。

第一に座喜味城跡の土壌は粘土質のため、雨天だと足元がかなりぬかるんでしまいます。

泥が靴や服に撥ねることもありますし、ところどころにある石畳は濡れると滑りやすく、雨天での観光はとても気を遣うことになると思います。

また、座喜味城跡の見どころの一つとして城壁上からの景色が挙げられますが、天気が悪いとその魅力もだいぶ損なわれてしまうのは間違いありません。

モッシュ

それでも座喜味城跡に行きたいということであれば、以下の3点に注意・対策をしましょう!

座喜味城跡 雨天観光の注意点

  1. 石畳は滑りやすく、粘土質の地面は泥跳ねも…… → 靴やボトムなど、下半身は汚れてもOKな格好で!
  2. 城壁に登る場合は強風注意! → 雨合羽があればバッチリ!
  3. 城跡には雨をしのげる場所がない → スマホの防水対策ができると安心!

座喜味城跡のまとめ

座喜味城跡

座喜味城跡は築城の名手・護佐丸が築いた琉球戦国時代のグスクです。

優雅に波打つ城壁と城壁上から読谷村を一望できる眺望は一見の価値がありますし、本土のお城とは似ても似つかないダンジョン感があって楽しめると思います。

世界遺産、続・日本100名城にも選ばれているグスクでありながら、比較的小ぶりで見て回りやすく、しかも駐車場・見学料とも無料なのも嬉しいポイント!

モッシュ

同じく護佐丸の築いた中城城跡とセットで巡ってみるのがおすすめ!

座喜味城跡のまとめ

  • ロケーション  高台にあり見晴らし抜群!国道58号線からも割と近い
  • 一人でも楽しめる?  地元の方のお散歩コースでもあり、一人でも気にならない!
  • 雨天でも大丈夫?  傾斜は少ないものの、足元のぬかるみと泥跳ねは気をつけて
  • 満足度  他のグスクとは一味違う個性的な造り!予備知識なしでも楽しめる!

座喜味城跡の基本情報

住所〒904-0301 沖縄県中頭郡読谷村座喜味7086
電話番号098-958-3141
ミュージアムHPhttp://www.yuntanza-museum.jp/
営業時間24時間 ※照明はないため日没後はおすすめしません
駐車場無料

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