5月末、梅雨ど真ん中の沖縄本島を旅行してきました!
最終日は沖縄本島北部に位置する今帰仁城跡へ!
幸い天気にも恵まれ、城内から海も一望できる絶景世界遺産を満喫することができました。
この記事では、今帰仁城跡の見どころやアクセス、駐車場、見学にかかる所要時間や注意点をご紹介していきます。
今帰仁城跡とは
今帰仁城跡は沖縄本島北部に位置し、かつて本島北部から奄美地方までを支配した北山王の居城跡。
長さ1.5km、高さは最大8mにもなる城壁に守られた巨大な城塞で、首里城に次ぐ大きさを誇ります。
現在の沖縄県である琉球国には、北部地域を北山、中部地域を中山、南部地域を南山が支配していた「三山鼎立の時代」があり、北山王はこの今帰仁城を拠点にしていました。
その成り立ちには謎が多く、12、13世紀頃に築かれたと考えられますが、築城者も不明です。
14世紀の中国の史書にもその名前が見られるように、中国との貿易を行い栄えていた北山・今帰仁城ですが、15世紀頃には中山の尚巴志によって滅ぼされてしまいます。
しかし、今帰仁城は中山支配下となった後も活用されることになりました。
北部地域の監視・管理のため中山から監守が派遣され、今帰仁城を居城としています。
その後、1609年に薩摩藩の琉球侵攻により、今帰仁城も炎上したと言われており、その後は廃城となってしまいました。
その歴史的価値から、今帰仁城跡は2000年に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として、首里城跡や座喜味城跡などとともにユネスコの認定する世界文化遺産に登録されています。
今帰仁城跡へのアクセス
今帰仁城跡があるのは沖縄本島の中でも北の方に位置する本部半島。
那覇空港からは約110kmも離れており、車で沖縄自動車道を利用して2時間半程度かかります。
やんばる急行バスを利用する場合、那覇空港から最寄りのバス停「今帰仁城跡入口」まで約2時間30分、バス停から今帰仁城跡まで徒歩約15分です。
那覇からはかなり移動時間がかかりますが、今帰仁城跡の近辺には美ら海水族館や備瀬のフクギ並木、古宇利島などの観光スポットがあります。
今帰仁城跡とそれらの観光スポットを組み合わせて旅行プランを立てると、効率よく回ることができますよ!
今帰仁城跡の駐車場はP1からP4まで、合計で約320台分のスペースがあり、駐車料金はかかりません。
見学するには入場券購入が必須なので、券売所があるP2か、そのそばのP1に停めるのがおすすめ。
券売所はグスク交流センターとつながっており、夏期には体験教室なども開催されるようです。
お手洗いは城内にはありませんが、交流センターそばと、バス専用駐車場・歴史文化センターそばに一つずつありました。
今帰仁城跡の営業時間・料金
今帰仁城跡の入場券は券売機で購入ができるようになっています。
JAF会員だと優待割引(と言っても数十円ですが……)を受けられるため、券売機ではなく隣の窓口で購入しましょう。
個人 | 団体(10人以上) | JAF会員 | |
---|---|---|---|
大人 | 600円 | 480円 | 540円 |
小中高生 | 450円 | 360円 | 400円 |
小学生未満 | 無料 | 無料 | 無料 |
ちなみに入場券は事前にオンラインで購入することもできるので、時間を節約したい方は検討しても良いかもしれません。
現地で購入するより安くなる場合もあるようです!
世界遺産 今帰仁城跡を巡る
今帰仁城跡は駐車場からやや離れたところにあるので、入り口までは歩いて移動することになります。
入り口まではある程度舗装された道が続くものの、城内は足場が悪いため、スニーカーなどの歩きやすい靴で行くのがおすすめです。
今帰仁城跡の全体模型が展示されていました!
今帰仁城跡は城域の面積が約37,000㎡と広大で、沖縄県内でも最大級のグスクとして有名です。
特に目を引くのが波打った不思議な形の城壁。
本土のお城ではほとんど見ることができませんが、沖縄では座喜味城などもこのように波打つ城壁を持っていますね。
駐車場から今帰仁城跡入り口までは意外と離れており、ゆっくり歩いて5分ほどの距離。
日差しよけになるものも少ないですし、特に夏場は日焼け&熱中症対策をしっかりしておくと良いかも。
こちらが今帰仁城跡の入り口!
この先、城門をくぐる手前に受付所がありますので、入場券を提示してから城内へと進みましょう。
見どころ①:大隅の城壁
今帰仁城跡の城壁は、屏風のように波打つ優美な姿をしており、沖縄の民謡「おもろさうし」にもその様子を謡われています。
鼠色の古期石灰岩を用いて築かれた城壁は、なだらかな斜面を利用して幾重にも連なっており、一定間隔で張り出した突出部は敵を横、斜めから攻撃できるような造り。
ここ、大隅(うーしみ)の城壁は戦災も免れ、その大部分がオリジナルのものだそうです。
見どころ②:平郎門
平郎門は今帰仁城跡の正門にあたる城門。
1713年に中山王府によって編纂された地誌「琉球国由来記」にも、「北山王者、本門、平郎門ヲ守護ス」として登場します。
不揃いな石を積み上げたような無骨な印象の城門ですが、現在見られるのは昭和37年(沖縄の本土復帰以前)に修復を受けているそうです。
見どころ③:冬に見られるカンヒザクラ
平郎門をくぐった先には、長い石畳の道と石段が続いています。
今帰仁城跡には寒緋桜(かんひざくら)という冬に咲く桜が植えられており、1月下旬〜2月中旬が見頃。
特にこの石畳の道の両脇には多くの寒緋桜の木があるので、満開時にはとても美しい光景を楽しむことができますよ!
中国南部や台湾に分布する寒緋桜は、石垣島にも自生地が存在しますが、台湾から持ち込まれた後に野生化した可能性もあるのだそうです。
今帰仁城跡には昔から植えられていたわけではなく、昭和40年代に地元の今泊区民によって植樹されたそうです。
台湾でも沖縄でも、お花見の桜と言ったらこの寒緋桜になり、ソメイヨシノやヤマザクラとは異なる趣の花を咲かせます。
満開のシーズンには「今帰仁グスク桜まつり」というイベントが開催され、夜間ライトアップも実施されていましたが、2022年はコロナ対策のためか、ライトアップは中止(オンライン開催)されてしまいました。
来年こそは開催できるといいですね!満開の時期にまた来たい!
見どころ④:御内原からの眺望
御内原(ウーチバル)は、今帰仁城に仕えた女官たちの生活の場所かつ城内でも新生な場所でした。
今帰仁城跡の中でも一段高い位置にあるため、城域やその先に広がる海までを一望できる眺望スポットでもあります。
特に御内原の北側からの景色は絶景!
見どころ⑤:主郭と火の神の祠
今帰仁城跡の主郭は、その名の通りグスクの中心であり、重要な施設が建っていた場所です。
現在では多数の礎石が残るのみですが、このエリアの発掘調査を経て、築城から廃城までの変遷を確認することに繋がりました。
主郭には火の神(ひのかん)の祠があります。
ここでは旧暦8月10日には今帰仁ノロ以下の神人(かみんちゅ)が現在も祭祀を行っており、今帰仁城でも特に神聖な場所と言えるでしょう。
この祠が建てられた時期は正確にはわかっていませんが、1665年頃の建築と考えられています。
神聖な場所でありながら、どことなく懐かしさを感じさせてくれる祠でした!
今帰仁城跡見学の注意点
今帰仁城跡はよく整備されており、沖縄県にあるグスクの中でも比較的見学しやすいと思います。
実際、子ども連れのご家族も多く訪れていましたし、事前に大袈裟な準備は必要ないでしょう。
強いて注意点を挙げるなら以下の三つでしょうか。
今帰仁城跡 観光の注意点
- 砂利道、石畳の道が多く、歩きづらい → スニーカーなどの歩きやすい靴がおすすめ!
- 日差しを遮るもの、場所が少ない → 日焼け、熱中症対策を!
- 毒ヘビが出るらしいので、草むらや藪には無闇に近づかない!
今帰仁城跡のまとめ
今帰仁城跡は沖縄県でも最大級のグスク。
海を一望できる眺望も含めて見どころの多い世界遺産です。
よく整備されていて老若男女問わず観光しやすい環境ですし、近辺には美ら海水族館や古宇利島などの人気観光スポットもあるので、セットで巡るのも良いでしょう。
海風も気持ち良い素晴らしいグスクでした!
今帰仁城跡のまとめ
- ロケーション 山中にある城跡だが、周囲に観光スポット多い
- 一人でも楽しめる? 歴史好きには魅力の多い城跡、一人でも行きやすい
- 満足度 沖縄最大級のグスクにして世界遺産にふさわしい見どころ&眺望
今帰仁城跡の基本情報
住所 | 〒905-0428 沖縄県国頭郡今帰仁村今泊5101 |
電話番号 | 0980-56-4400 |
公式HP | https://www.nakijinjoseki-osi.jp/ |
営業時間 | 8:00〜18:00(最終入場 17:30) ※夏期 5〜8月は1時間延長 |
駐車場 | 無料(約320台収容) |
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