5月末、梅雨ど真ん中の沖縄本島を旅行してきました!
琉球王国最高の聖地「斎場御嶽」を参拝した後、同じく南城市にある「玉城城跡(たまぐすくじょうあと)」へ。
有名な観光スポットではないものの、絶景&奇景が同時に望めるグスクと聞いて、ぜひ行ってみたいと思っていたんですよね!
あいにくの雨天ではありましたが、5日間の沖縄旅行で巡ったグスクの中でもかなり印象に残るグスクになりました。
この記事では、玉城城跡の見どころやアクセス、駐車場、参拝にかかる所要時間や雨天観光時の注意点をご紹介していきます。
玉城城跡とは
玉城城跡(たまぐすくじょうあと)は、沖縄県南城市の海に近いエリアに建つグスク跡です。
別名「アマツヅ城」とも呼ばれる玉城城跡は築城年・築城主とも不明という謎の多いグスクで、琉球創生の神アマミキヨが創ったという伝承もあるのだとか。
東御廻り(あがりうまーい)という聖地巡礼において最後の拝所ともされ、城塞としては小ぶりなグスクということもあって、軍事的な要素より宗教的な要素が強かったのかもしれません。
二の郭・三の郭は、太平洋戦争後の米軍統治下でキャンプ知念の建設用石材として崩されてしまいましたが、主郭跡の城壁はそのほとんどが現存しています。
東御廻り(あがりうまーい)は琉球の創生神アマミキヨが住まうと伝えられる知念・玉城エリアの聖地を巡拝する神事。
首里城から見て、大里・佐敷・知念・玉城を東四間切(あがりゆまぎり)または東方(あがりかた)と言ったことから、アマミキヨ信仰と密接に紐づくこれらの地域の聖域を巡拝することを「東御廻り」と称しました。
その起源は琉球国王による王国繁栄、五穀豊穣を祈念した行事とされています。
玉城城跡へのアクセス
玉城城跡は沖縄本島南部の東海岸側に位置しています。
那覇空港からは車で約30分と比較的近いですが、車がない場合にはバスを使うとして、国道331号線沿いの「玉城」バス停から徒歩約20分とアクセスはいまいち……。
国道331号線から玉城城跡までは傾斜のある道が続くので、車がない場合には諦めるのもやむを得ないかも。
ちなみに、同じく東御廻りの聖地である斎場御嶽(せいふぁーうたき)とは車で15分前後しか離れていないので、セットで巡るのがおすすめ!
玉城城跡のサインは上の写真の通り、かなり小さく、よく見ていないと見落としてしまいます。
ボクも一度通り過ぎてしまいました……。
こちらが玉城城跡の駐車場。
特に管理されてはおらず、大きく開けた舗装されていない広場に適当に駐車することになります。
玉城城跡駐車場
駐車料金 | 無料 |
営業時間 | 24時間 |
駐車台数 | 20台程度 |
車高制限 | なし |
玉城城跡の営業時間・料金
玉城城跡は通常時は誰も管理していないため、24時間無料で見学することが可能。
ただし、駐車場からグスク内部にいたるまで照明がまったくないので、夜間の見学は難しく、営業時間は実質日没までと考えた方がよいでしょう。
グスク内は分岐もなく、見学にかかる所要時間は30分程度見ておけば十分だと思います。
トイレも無いので、玉城城跡に来る前にすませておきましょう!
雨天の玉城城跡を登る
駐車場に車を停めたら、そのまま奥へと進み、傾斜のある道を登っていきます。
玉城城跡は主郭部分を除き、舗装がまったくされていないため、雨の日には道がぬかるんで歩きにくくなります。
泥が跳ねたりすることもあるので、汚れても問題のないスニーカーなどで行くのが良いでしょう。
木々に囲まれた道を少し歩くと、主郭へと続く階段が現れます。
高台にある玉城城跡の主郭へは、この階段を登らなければたどり着けません。
写真で見るとすごく高く見えますが、それほど段数は多くなく、階段も比較的新しい登りやすいものなので、体力に不安のある方でも問題ないと思います。
以前は階段がなく、石畳の坂道をロープ伝いに登らなければいけなかったそうです。
階段を登る前の地点でも、周囲と比べて少し位置が高いことがわかりますね。
この階段を登り切れば、玉城城跡の主郭が待っています!
太陽の門をくぐって城内へ!
木製の階段から石段に変わるあたりで、玉城城跡の主郭城門が見えてきます。
このあたりから足場が不安定になるので、慎重に登るようにしましょう。
玉城城跡の象徴的な存在でもあるこの門は、大きな一枚の自然岩をくり抜いて作られたもの。
独特な形状の門は人の手によるものとは思えず、琉球の創生神アマミキヨが築城したという伝承が生まれたのも理解できる気がします。
一般的な城門とはまったく異なる形状で、大人が一人通るのでやっとの大きさ。
この城門は太陽の昇る方向(あがりかた)に開けており、夏至の日になると門には朝日が城内に差し込むようになっています。
一説には、郭内にある琉球七御嶽の一つ「雨つづ天つぎ御嶽」を照らすように設計されているとも言われており、儀式の場としての役割が大きいグスクだったのかもしれません。
こちらが主郭内の様子です。
それほど広い空間ではなく、城壁の石垣も高くないので、他のグスクと比べてあまり堅固な城ではなかったのだろうと思います。
玉城城は琉球最古のグスクとも言われており、築かれた時代の違いが作りにも出ているのでしょうか。
門の正面には琉球七御嶽の一つ「雨つづ天つぎ御嶽」があります。
ここは「アガル御イベ、ツルベ御イベ」という神様を祀る御嶽で、干ばつの際には琉球国王が雨乞いを行った記録も残されています。
かなり小ぶりなグスクですが、東御廻り(あがりうまーい)の最後の拝所となっていることからも、琉球王国において重要な場所だったのでしょうね。
玉城城跡 雨天観光時の注意点
東御廻り(あがりうまーい)の最後の拝所である玉城城跡をご紹介してきましたが、ここでは雨天観光の場合の注意点、雨が降っていても行くべきなのかについて触れたいと思います。
結論から言えば。「悪天候なら玉城城跡は諦めるのもアリ」ということになります。
玉城城跡の駐車場から主郭階段までは水はけが悪く、地面もかなりぬかるむので、靴が汚れたり、車や服に泥が跳ねることもあります。
また、主郭内も自然の岩を生かして築かれているため、雨に濡れると滑りやすくなっていました。
雨天の日には見学しづらいグスクだと思います……。
それでも玉城城跡に行きたいということであれば、以下の3点に注意・対策をしましょう!
玉城城跡 雨天観光の注意点
- 駐車場から主郭までぬかるみ&滑りやすい道 → 汚れてもよいスニーカー必須!
- 高台にあり風が強い → 傘は壊れてしまうかも、雨合羽の方がベター
- 城跡には雨をしのげる場所がない → スマホの防水対策ができると安心!
雨の日に訪れるのであれば、安全のためにもしっかり準備をしておきましょう!
玉城城跡のまとめ
玉城城跡は「東御廻り(あがりうまーい)」の最後の拝所であり、琉球七御嶽とされるほど宗教的な意味で重要な存在だったグスクです。
知名度こそそれほどでもありませんが、夏至の日には陽の光が差し込む「太陽の門」をはじめ、コンパクトながら見応えのある城跡でした。
高台にあるがゆえに景色も良いので、晴れの日にはぜひ登ってみてくださいね!
同じく南城市内にある「斎場御嶽」も琉球七御嶽なので、合わせて巡るのもおすすめ!
玉城城跡のまとめ
- ロケーション 国道からそれほど離れていない&駐車場無料
- 一人でも楽しめる? 穴場スポットで混雑していないので気楽に登れる
- 雨天でも大丈夫? 足場悪く、汚れ&滑り対策はしたい
- 満足度 歴史的価値のあるグスク、晴天なら景色も良い
玉城城跡の基本情報
住所 | 〒901-1400 沖縄県南城市玉城444 |
電話番号 | +81989175387 |
南城市HP | https://www.kankou-nanjo.okinawa/tokusyu/view/tamagusuku_gusuku |
駐車場 | 無料 |
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