台湾の定番観光地・九份にほど近い絶景スポット、無耳茶壺山を登ってきました。
それほど標高の高い山ではないのでハイキング気分で気軽に登ることができ、陰陽海を望む絶景を楽しめる台湾人に人気のスポットです。
台北から日帰りで楽しめるのも人気の理由!
この記事ではアクセスやハイキングルートの様子、注意点などをご紹介します。
無耳茶壺山とは
茶壺山は台湾北部の新北市瑞芳風景特定區にある標高602mの山です。
一風変わった名前ですが、九份・金瓜石方面からこの山を眺めるとそのシルエットが持ち手の無いティーポット(=耳無茶壺)に見えるというのが由来だそうです。
漢字の通りですね(笑)
茶壺山は半平山、燦光寮山と連なっており、登山口から約2時間で登頂できる手軽さから、老若男女問わず、台湾人で賑わう人気ハイキングスポットです。
茶壺山は海にもほど近く、登山中はもちろん、山頂からもよく海を眺めることができます。
特に上の写真のような二色が入り混じった海「陰陽海」はぜひ見ていただきたい絶景!
陸地側の海水が黄色がかっているのは、金瓜石から川を伝って鉄分が流れ出し、それが海水と反応して酸化しているため。
ちなみに金瓜石はこのエリアの定番観光スポットで、日本人にとっては九份の影に隠れがちですが、かつて東北アジアきっての金山であった歴史を持つ街です。
九份からは目と鼻の先なので、ぜひ金瓜石にも足を伸ばしてみて!
無耳茶壺山へのアクセス
茶壺山は九份、金瓜石の少し先に位置しており、電車だけでは行くことができません。
台北市街から茶壺山へ行く場合、バスを利用するのが一番手っ取り早くて楽な手段。
ボクは市内を走る1062線に乗って行ってきましたが、乗り換えもなく登山口そばで降りられました。
この1062線はMRT・台鉄松山駅近くのバス停からも乗車できます。
ちなみに台湾のバスはバス停に立っているだけでは止まってくれないため、目当てのバス(車体前面に路線番号が書かれている)が近づいてきたら手を上げてアピールしましょう。
悠遊カード(日本でいうSuicaのようなICカード)を持っていれば、乗車時と下車時に運転席横にあるパネルにタッチするだけで精算できるので、言語面に不安があれば持っておくと良いと思います。
車内はレトロというか、だいぶ古めかしい革張りのシートでしたが、座り心地は日本のバスとほとんど同じ。
台北市内から1時間半〜2時間程度は乗車しっぱなしになります。
この日は幸いなことに天気も良く、九份のあたりまで来ると海を望むことができました。
ボクはこの日以前に三度九份に行ったことがあったのですが、いずれも雨だったのでこれは嬉しい!
バスを降りるのは「金瓜石」の二つ先(おそらく終点)の「勸濟堂」というバス停です。
九份、金瓜石と、メジャーな観光スポットを通り過ぎた後だからか、ここで降りたのはボクと友人の二人だけ。
バス停そばにある色あせた方向板以外、茶壺山への案内は出ておらず、少し分かりづらいかもしれません。
カーブした緩やかな坂道を登っていきましょう。
道が合っているのか半信半疑でしたが、坂道を数分登ってこの駐車場にたどり着ければ正解!
この駐車場を抜けた先に登山ルートが続いています。
ちなみにこの駐車場を出て茶壷山を登り始めると、飲み物を買えるところがありません。
往復2〜3時間はかかる上、道中は日陰も少ないので、十分な飲み物を持っていない方は自販機で買っておきましょう!
台湾の自動販売機ではお札が使えないことも。
小銭も多少持っておくと安心です。
茶壺山ハイキング
鉱山の遺構
駐車場を抜けるとすぐ登山道、ではなく、かつて金や銅を採掘していた遺構が広がっています。
茶壺山に近い九份や金瓜石も鉱山として栄えた町ですが、ここでもかつての様子がうかがえる程度には原型を残しています。
この辺りでもすでに山の中腹に位置するため、遺構と海をバックに写真撮影している方もたくさんいらっしゃいました。
鉱石をトロッコで運ぶための線路も残っていました。
写真だと分かりづらいですが、けっこう急な傾斜でしたので、写真撮影などの時には転ばないよう気をつけましょう!
山の麓には海面の色が異なっている陰陽海も少し見えていますね。
浪漫公路を車で行くルートもあり
遺構を抜けた先に登山道の階段がありますが、もし車があれば先にご紹介した駐車場で停めず、「浪漫公路」という小洒落た名前の自動車道を使ってもう少し上まで登ることができます。
基本的に旅行者の方であれば徒歩だとは思いますが、時短で楽しみたい場合にはタクシーのチャーターで一気に上まで行ってしまうのもアリかもしれません。
ハイキング開始
さっそく茶壺山へのハイキングを開始。
序盤は綺麗に舗装された石段&手すりという歩きやすい道が続き、快調に登っていくことができました。
友人に「ハイキング」とだけ聞いて連れてこられたボクも、この辺りまでは気楽に楽しんでいたのですが……。
登れども登れども先が見えてこない石段、容赦なく照りつけてくる日差し。
周囲を背の高い植物に囲まれ、途切れることなく続く石段に心が折れそうになりましたが、30〜40分ほど登るとようやく開けたところに出ました。
振り返ってみると陰陽海を望む絶景!
九份のあたりも見通すことができました。
よく見ると山の中にあちこち点在する小さな家のようなものがありますが、それらは昔の様式のお墓なのだとか。
登山口から頂上への中間地点には洞穴があります。
入り口は封鎖されていて中には入れませんが、自然のものとは思えないほど涼しい風が吹き出しており、登山者の休憩スポットになっていました。
天然のクーラーで息を吹き返したところで、茶壺山ハイキングの後半戦へ。
上の写真で一番上に見える岩のかたまりが茶壺山のてっぺん!
頂上まではあと少しに見えますが、道が蛇行しているのでここからが意外と長かったです……。
また後半は舗装されていない道が多くなるため、歩きやすいスニーカーなどでないと危険ですね。
砂利道を慎重に抜けると茶壺山涼亭が見えてきます。
頂上までにある最後の休憩スポットなので、ここでしっかり呼吸を整えましょう。
茶壺山涼亭からはご覧の通りの絶景!
山頂まではあと少し!
道中がなかなかしんどかったので、登山口が450mしか離れていないことにはやや驚きましたが、気を取り直してラストスパートです。
見晴らし抜群の頂上へ!足元には注意しよう
登り始めて約2時間、ついに茶壺山の山頂に到着!
山頂部分は上の写真のとおり、ゴツゴツした岩山のようになっています。
地質的に脆く危険とのことで、立ち入り禁止の赤い立て看板が出ていますが、ほとんどの人がスルーして岩山に登っていました……。
近寄って見るとご覧の通り、登りやすいようにロープが垂らされていました。
立ち入り禁止なのになぜ……?
見た感じかなり足元が悪かったですし、ここはおとなしく立ち入り禁止の看板に従いましょう。
岩山の前からの見晴らしはまさに絶景!!
茶壺山涼亭越しに望む金瓜石と陰陽海は、ここまでの道中の疲れを忘れさせてくれる素晴らしい景色でした。
まとめ
無耳茶壺山は台湾きっての人気観光地「九份」からほど近い絶景スポット。
台湾の北辺にあたるので登山しながら海を眺めることができ、とても清々しいハイキングになりました!
ただし標高は高くないものの、ところどころ傾斜がきつく、運動不足の身にはなかなか堪えたのも事実。
正直、体力に自信が無い方にはあまりおすすめできないです……。
また、日差しを避けられる場所が少ないため日焼けは必至です。
しっかり対策してからハイキングを楽しみましょう!
無耳茶壺山のまとめ
- ロケーション 台北から日帰りOK!絶景だが運動不足にはハードかも
- 一人でも楽しめる? ソロ登山客も多数なので安心!
- 満足度 台湾のダイナミックな自然を満喫できるスポット!
- 日本語 バス乗降を除けば言語力は一切不要
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